目 次
心身の不調(ストレス、不眠、トラウマ、痛み、不安)

 ストレスの発生源は大きく分けて3つあります。一つ目は、家庭のトラブル、2つ目は仕事上の負荷、3つ目は病気など自分自身が抱える問題です。

 これらのうちの2つ以上が重なってくると、自分の力だけではストレスからの回復が難しくなってきます。心身が少しずつダメージを受け、ストレスは更に重くなります。

 ストレスが重くなると心身のエネルギーが低下して、原因不明の身体症状や眠れないなどの不定愁訴がでてきます。また思考がネガティブになっていき、自責感や他罰感情に苦しめられます。「面倒くさい」、「嫌い」、「苦手」などの思いも強くなり、やるべきことに取り組めず、ネットやゲーム、アルコールなどへの依存傾向が強まることがあります。

 ストレスが重くなると、相談したり助けを求めることも敷居が高くなりがちですので、早めに対策をする必要があります。一緒に考えてくれる人がいると非常に効果的です。相談の意義はここにあります。

トラウマ

 ショックな出来事を体験するとトラウマ(心の傷つき)になります。災害や事故に遭ったり、暴力を受けたり、または暴力場面を見るだけでも心は傷つきます。言葉の暴力ももちろんですし、無視などの心理的暴力にもひどく傷つけられます。程度は軽くても、ストレスフルな状況を何度も経験すれば傷はひどくなります。

 トラウマを受けると、次のような症状がよく現れます。

  • 回避:その場面や状況を避けようとする。
  • フラッシュバック:何かのきっかけでその場面を急に思い出して辛くなる。
  • 解離:神経を遮断したかのように無感覚になる。表情に乏しく、人に心を開けない。周囲のやさしい声がけにも反応できず、また自分からも周りにやさしくできない。
  • 緊張:常に神経を張り詰め、イライラし、ちょっとしたことでも驚いてしまう。眠りも浅く、悪夢にうなされることもある。

 これらの症状は、いずれも緊急時に対応するために神経系に備わった機能ですので、異常ではありません。穏やかに過ごすことで時間とともに消失しますが、1ヶ月以上続くようであればPTSDが疑われます。生活に支障がありますし、うつ病になることもありますので、心療内科などの受診が勧められます。

 一心塾ではトラウマに対して、安全を確保しながらゆっくり丁寧に向き合い、ご本人が傷ついた心とうまく付き合えるように支援します。手に負えないと感じられていた自分の症状も、付き合い方が分かれば振り回されずに済むのです。

 上手に付き合うことによって、相手が症状でも、自分自身でも、家族や他者でも、必ず大きな効果が得られます。これは一心塾における一貫した考え方です。「治るとは上手く付き合うこと」なのです。そして上手く付き合うとは、困難な状況を経験したからこそ私たちが獲得できる、生きる知恵なのです。

学校の悩み(不登校、発達障がい、学校不信、進路)

 我が子が不登校になったとき、親の苦しみは計り知れないものがあります。簡単に人に言えない、場合によっては家族にさえ隠さざるを得ないこともあります。我が子を責める気持ちや、学校や級友を責める気持ち、あるいは自分や家族を責める気持ちがくり返しやってきて耐え難いこともあるでしょう。一心塾は誰にも話せない気持ちを話せる場です。まず気持ちを楽にしてください。それから、状況を整理していきましょう。それだけで、解決のヒントが見えてくるかもしれません。

 私(一心塾長)は長年スクールカウンセラーとして多くの学校現場にでかけていますので、ご希望であれば学校との仲介も行います。また学校のスクールカウンセラーと連携することも可能です。もちろん許可なく行うことはありません。秘密は厳守します。

 なお、2024年1月より不登校親の会「糸の会」を仲間のスクールカウンセラーと毎月開催しています。こちらからお申し込みいただけます。

発達障がい

 発達障がいには注意欠如・多動(ADHD)、学習障がい(LD)、自閉症スペクトラムなどがあり、複合的に現れることもあります。学校での対応が整ってきていますので、学校や学校のスクールカウンセラーに相談されることをお勧めします。万一、納得の行く対応がなされない場合は、一心塾にお問い合わせください。

人間関係の悩み(家族、DV加害・被害、職場)
家族問題・夫婦問題

 家族や夫婦は仲が良ければ、これほどの幸せはないのですが、仲が悪ければこれほど厄介なものはありません。

 相手に態度を変えて欲しい、できればその人にカウンセリングを受けて欲しいと願っても、うまくいきません。ですから困っているご本人に来談していただくようお勧めしています。

 家族問題・夫婦問題は関係性の問題です。相手を非難したくなるのは、問題は相手の側にあると考えるからですが、関係性の問題と考えることで、解決の糸口が見つかります。家族や夫婦はお互いに相手に対し、こんな風にして欲しいと暗に期待しているものです。つまり甘えがあるものです。甘えが満たされないから腹が立ちますが、相手に対し何を期待しているのかに気づくことで、少しずつ関係に変化が生じます。カウンセリングではこの気づきを援助し、比較的短い期間での変化を目指します。

DV加害・被害

一心塾では、主にDV加害者のカウンセリングを行っています。被害者の方は、しまね性暴力被害者支援センター「さひめ」島根県女性相談センター島根被害者サポートセンターなどをご利用いただくことをお勧めします。

 DV加害者の方は、パートナーとの関係性においてストレスが溜まっている可能性があります。トラウマもあるかもしれません。まず、状況を整理した上で、男性と女性の考え方や感じ方の違いなど、心理教育が有効です。また、力による支配が当たり前の環境で育ったことによる影響も考えられます。力に頼らない家族との付き合い方を一緒に考えていきましょう。

職場の人間関係

 職場の人間関係は、家族と違って、仕事を媒介とした関係になります。上司として仕事を部下に割り振れない、思い通りに動いてくれない、少しきつい言い方をしたらパワハラを訴えられた、などの悩みは多くの方が抱えています。

 一方、上司との付き合いでは、限界を超えた仕事を割り振られる、言い方がきつい、ひいきがある、理解がないなどの不満を抱えやすいでしょう。同僚との間では仕事の押し付け合いや、陰口、仲間外しなどの問題がよく見られます。

 一心塾ではポジティブ・メンタルヘルスの考え方で面接を進めていきます。仕事が面白く、創意工夫をどんどんしていくことで、人間関係も良くなり、もちろん仕事の質も上がっていくという考え方です。もちろん、うつ状態で休職中、または休職寸前という方にはストレスケアを先に行います。

 職場研修も承っていますので、お問い合わせください。​

 また、一心塾カウンセリングルームはEPA事業者と提携していますので、会社が当該のEPA事業者と契約していただくことにより、無料でカウンセリングを受けることも可能です。

病気・障害(うつ、躁うつ)

ストレスが重なるとうつ状態(抑うつ状態)になりますが、ストレスケアによって改善します。

 しかしケアしないでいると、本格的なうつ病(気分障害)に進展していきます。気分が塞ぐという典型的な症状があるとは限りません。むしろ身体的な症状のほうが目立つ場合もありますから、うつ病と気づかないこともあります。また、躁状態とうつ状態の両側面をもつ躁うつ病(双極性障害)はうつ病とは違う病気であり、活発さと不安定さ、そして睡眠の不調を呈することが多いようです。

 一心塾ではこれらの病気に関して、心のエネルギーのレベルと安定性という考え方を適用した心理療法を行います。

 心のエネルギーは自分で簡単に感じることができます。元気いっぱいなら100%ですし、仕事や学校に行きたくない感じなら50%くらいです。12時間くらい寝ないと起きれず、起きてもテレビも見たくないようであれば20%くらいです。

 自分でエネルギーレベルを感じながら、少しでもレベルが上がるような生活の仕方や考え方を支援します。これはそう難しくなく、比較的効果を感じやすいものです。うつ病に有効とされる認知療法もここに含まれます。

 しかし、心のエネルギーの安定性は、精神性の向上によって得られるものです。マインドフルネスヨーガの呼吸法の実践、そして禅の考え方、人間関係における「甘え」の影響などを少しずつ学びながら、安定感の高まりを支援します。これは長いプロセスになる可能性がありますが、病気や障害の根本に作用する心理療法です。

 主治医がいらっしゃる場合は、先生にご相談の上、お問い合わせフォームや電話にてお問い合わせください。一心塾では服薬に関する指示は行いません。主治医のご指示通りに服薬してください。セラピーの結果、薬の量や種類が減っていくことはあると思います。

人生の悩み(生きるのが辛い、職業選択、性格の問題)

 人は人生の節目節目で自分を振り返り、生きづらさを感じたり、仕事や家庭生活に疑問を感じ始めたりします。その周期は6年または12年くらいではないでしょうか。私たちは自己像を作り上げていきますが、それが本来の自分に合わなくなっていくのです。成長、成熟、家族構成の変化、仕事内容の変化などにつれて、外側と中身にズレが生じるのは、むしろ当然のことと言って良いでしょう。生きている証とも言えます。

 生きづらさや生活に疑問を感じているときに、私たちのからだは何らかの違和感を覚えます。その違和感は放っておくと、本当に体の病気や心の病気に進行していく可能性もあります。この違和感こそが、私たちに本来の生き方を示してくれる羅針盤です。この違和感が軽くなり、やがて消えていくように、気持ちを言語化したり、生き方を少し修正することができます。そのやり方をフォーカシングと言います。違和感を手がかりにした人生の羅針盤の解読方法がフォーカシングなのです。

 フォーカシングは心理療法として施術できますし、また自分で覚えて、セフルヘルプすることもできます。フォーカシングを学ぶ勉強会も行っています。

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